【不成約事例】名古屋市中区大須3丁目のカフェ|反響多数でも居抜き売却できなかった理由は「貸主の承諾」

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2026年10月01日

【不成約事例】名古屋市中区大須3丁目のカフェ|反響多数でも居抜き売却できなかった理由は「貸主の承諾」

原状回復費約160万円が発生・かなりのマイナス出費に。居抜キング~INUKING

名古屋で飲食店を居抜きで売却するとき、

「買いたい人が見つかれば売れる」

と思っている方も多いのではないでしょうか。

確かに、居抜き売却では買主を見つけることが重要です。

しかし、賃貸店舗の場合、それだけでは取引が成立しないケースがあります。

今回ご紹介するのは、名古屋市中区大須3丁目のカフェです。

ビル1階。

約13坪。

営業期間4年。

ご夫婦で経営されていたアットホームなカフェでした。

居抜き価格は400万円で募集。

大須3丁目という立地に加え、1階店舗、13坪という比較的小規模な店舗だったこともあり、募集後の反響はかなりありました。

つまり、

「問い合わせが来ないから売れなかった店舗」ではありません。

ところが、最終的にこの店舗は居抜き売却を断念することになりました。

理由は、

ビル所有者から「次のテナントは飲食店を入れない方針なので、居抜きでの引継ぎは認めない」と言われたからです。

さらに、賃貸借契約書の内容に基づき、

スケルトン状態へ戻して返却してほしい

という話になりました。

結果として、せっかく反響があった店舗でしたが居抜き売却はできず、厨房設備は中古厨房機器の買取業者へ売却。

店舗はスケルトンへ原状回復して返却することになりました。

今回は、

「買主候補がいても、居抜き売却できないことがある」

という非常に重要な不成約事例をご紹介します。


【物件概要】名古屋市中区大須3丁目・カフェ

今回の店舗概要はこちらです。

所在地:名古屋市中区大須3丁目

業態:カフェ

階数:ビル1階

店舗面積:約13坪

営業期間:約4年

経営形態:ご夫婦で経営

居抜き募集価格:400万円

募集結果:不成約

不成約理由:貸主が次のテナントへの飲食店利用を認めなかったため

退去方法:スケルトン原状回復

原状回復費:約160万円

厨房設備:中古厨房機器買取業者へ売却

今回のポイントは、立地や店舗そのものに大きな問題があって売れなかったわけではないことです。

むしろ、

「居抜きとして売れる可能性を感じる店舗だった」

からこそ、非常に残念なケースでした。


大須3丁目・1階・13坪のカフェという売りやすい条件

大須は名古屋市内でも飲食店、小売店、古着店、カフェなどさまざまな店舗が集まるエリアです。

今回の店舗は、その大須3丁目。

さらに、

ビル1階。

約13坪。

カフェの居抜き。

という条件でした。

大型飲食店の場合、家賃や初期投資が大きくなり、買主候補が限られることがあります。

一方、10坪台前半程度の店舗は、

個人開業。

夫婦での開業。

小型カフェ。

喫茶店。

テイクアウト併用店。

スイーツ店。

軽飲食。

など、さまざまな出店希望者が検討できる可能性があります。

今回も募集開始後、

かなりの反響がありました。

400万円という造作価格でも、店舗を見てみたいという反応があったのです。


ご夫婦で4年間営んできたアットホームなカフェ

この店舗は、ご夫婦で約4年間営業されていました。

大型チェーンのような店舗ではなく、

ご夫婦で営むアットホームなカフェ。

13坪という大きさも、その営業スタイルに合っていました。

居抜き売却では、単純に厨房設備の中古価格だけで店舗価値が決まるわけではありません。

内装。

カウンター。

客席。

照明。

厨房。

給排水。

空調。

設備。

そして、

「このまま少し手を加えれば、自分のお店を始められそう」

と思ってもらえること自体に価値があります。

今回も、そうした店舗全体の状態に魅力を感じる出店希望者がいました。

そのため当初は、

居抜き価格400万円

で募集を開始しました。


募集するとかなりの反響があった

居抜き売却では、

「価格を付けたけれど問い合わせが来ない」

というケースもあります。

しかし今回は違いました。

反響はかなりありました。

つまり、

400万円という価格。

大須3丁目という立地。

1階という条件。

13坪という店舗サイズ。

カフェとして使用されていた内装・設備。

こうした条件に興味を持つ人が実際にいたということです。

通常であれば、問い合わせから内覧へ進み、条件が合えば造作譲渡の話を進めていくことになります。

ところが今回は、その前提となる部分で大きな問題が発生しました。


ビル所有者から「次は飲食店を入れたくない」

居抜き売却を進めるなかで、ビル所有者側から伝えられたのが、

「次のテナントについては、飲食店はお断りしようと思っている」

という意向でした。

つまり、

現在はカフェとして営業している。

店舗設備も残っている。

居抜きで買いたい人もいる。

しかし、

次のテナントには飲食店として貸したくない。

ということです。

これによって、今回の居抜き売却は非常に難しい状況になりました。


「今まで飲食店だったから次も飲食店」は通用しない

ここは、店舗を居抜きで売却しようとしているオーナーにぜひ知っていただきたいポイントです。

現在、自分が飲食店を営業しているからといって、

次のテナントも当然に飲食店として入居できるとは限りません。

建物所有者側が、

今後は飲食店を入れたくない。

臭いや煙の問題を避けたい。

設備管理の負担を減らしたい。

建物全体のテナント構成を変更したい。

物販やサービス店舗へ変更したい。

などと考えることもあります。

今回も、

現在のカフェ営業が可能だったことと、次のテナントとして新たな飲食店を認めるかは別の話

でした。
 

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さらに契約書にはスケルトン返却の定め

そして、もう一つ大きかったのが、

賃貸借契約書の原状回復条件

です。

ビル所有者側からは、

「賃貸借契約書に記載されている通り、スケルトン状態へ戻して返却してほしい」

という意向が示されました。

これによって、

「次のカフェへそのまま引き継ぐ」

という選択肢がなくなってしまいました。

売主と買主候補だけが、

「このまま使いたい」

「この状態で譲りたい」

と合意しても、それだけで賃貸借契約上の返却条件が変更されるわけではありません。


居抜き売却では「造作売買」と「賃貸借」は別

今回の事例を理解するうえで非常に重要なのが、

造作譲渡と店舗の賃貸借は別

という点です。

居抜き売却では一般的に、

現在の店舗オーナーから次の出店者へ、

内装。

厨房設備。

什器。

造作。

などを譲渡します。

しかし、造作を購入したからといって、

その買主が自動的に店舗を借りられるわけではありません。

新しい出店者が店舗を借りるためには、貸主側との賃貸借契約等が必要になります。

その段階で、

希望業態。

入居審査。

賃貸条件。

保証会社。

営業時間。

その他建物側の条件。

などが関係します。

だから、

「造作を買いたい人がいる=居抜き売却成立」

ではないのです。


反響があっただけに非常に残念な不成約

今回、特に残念だったのは、

買い手が全くいなかったわけではない

ということです。

立地が悪かった。

内装が古すぎた。

造作価格が高すぎて問い合わせがなかった。

大型店舗で買主候補がいなかった。

という不成約ではありません。

むしろ反響はかなりありました。

それでも、

貸主側が次の飲食店入居を認めない。

この条件によって、居抜き売却そのものを断念することになりました。

これは売主にとって非常に悔しい結果です。


最終的にはスケルトンへ原状回復

居抜き売却を断念した結果、店舗は賃貸借契約の条件に従ってスケルトンへ原状回復することになりました。

原状回復費は、

約160万円。

もし貸主との調整が成立し、次のテナントへ居抜きで引き継ぐことができていれば、この負担について違う結果になった可能性もあります。

しかし今回は、

居抜き売却によって原状回復負担を抑えることができませんでした。

400万円で募集していた造作も売却できず、さらに原状回復費が発生。

売主にとって大きなマイナスです。


厨房設備は買取業者へ売却

スケルトンへ戻す以上、厨房設備等も撤去しなければなりません。

そこで、

冷蔵庫。

製氷機。

作業台。

シンク。

その他厨房設備。

など、売却可能なものについては中古厨房機器の買取業者へ売却しました。

しかし、ここで多くの店舗オーナーが驚くことがあります。

それは、

「買ったときの価格」と「中古厨房機器として売る価格」はまったく別

ということです。


厨房機器は単体で売ると「二束三文」になることも

新品で厨房設備を揃えると、かなりの金額になることがあります。

しかし中古厨房機器として買取業者へ売却する場合、

年式。

メーカー。

状態。

需要。

搬出費用。

再販性。

などによって査定されます。

そのため、

購入時に数十万円した機器でも、想像していたほどの買取価格にならない

ことがあります。

今回も、厨房設備を買取業者へ売却しましたが、

店舗全体を居抜きとして400万円で売却する場合とは、価値の考え方が大きく違いました。


なぜ居抜きなら価値が出て、厨房機器単体だと安くなるのか?

ここは非常に重要です。

居抜き売却では、

冷蔵庫単体。

製氷機単体。

シンク単体。

を売るわけではありません。

買主が取得するのは、

「飲食店として営業できる状態に近い店舗一式」

です。

厨房機器。

カウンター。

客席。

照明。

内装。

給排水。

空調。

ダクト。

店舗レイアウト。

こうしたものが一体となっているからこそ価値があります。

一方、厨房機器を撤去して単体で中古業者へ売却すると、

「中古機械としての再販価格」

が中心になります。

だから同じ厨房設備でも、

店舗に設置された状態の価値と、撤去後の中古機器としての価値は違う

のです。


今回の不成約で最も大きな教訓

今回の事例から分かる最大のポイントは、

居抜き売却を考えたら、買主探しだけではなく貸主側の条件を早い段階で確認すること

です。

例えば、

居抜きでの引継ぎを相談できるか。

次のテナントも飲食店可能か。

業態制限はあるか。

営業時間の制限はあるか。

原状回復条件はどうなっているか。

次のテナントの賃貸条件はどうなるか。

こうした部分を確認せずに買主募集だけを進めると、

せっかく買主候補が見つかったのに、

「そもそもその人へ店舗を引き継げない」

ということが起こり得ます。


ただし「大家さんに最初から勝手に話せばいい」わけでもない

ここも注意が必要です。

営業中の店舗では、

閉店をまだ決定していない。

従業員に知られたくない。

取引先に知られたくない。

まず造作価値だけ知りたい。

というケースもあります。

そのため、

どのタイミングで、どのように貸主・管理会社へ相談するか

については、現在の契約内容や売却計画を確認しながら進める必要があります。

重要なのは、

貸主との調整が必要になる可能性を無視したまま、売却が成立すると思い込まないこと

です。


「反響が多い=売却できる」ではない

今回の大須3丁目のカフェは、反響自体はかなりありました。

だからこそ、

「あと少しで売れたのに」

と思いたくなる案件です。

しかし居抜き売却では、

反響数。

内覧数。

造作価格。

だけでは決まりません。

最終的には、

買主が店舗を借りられるか。

これが必要です。

どれだけ買いたい人がいても、その人が次のテナントとして入居できなければ、造作譲渡を成立させることが難しくなります。


もし居抜きで売れていたら?

仮に400万円で造作譲渡が成立していたとします。

今回実際に発生した原状回復費が約160万円だったため、単純比較すると、

造作売却400万円+原状回復費160万円

で、

最大約560万円分の差が生じ得た計算

になります。

ただし、これはあくまで単純化した仮定です。

実際には居抜きで引き継げた場合でも、

追加工事。

撤去物。

契約条件。

仲介・造作譲渡に関する費用。

その他費用。

などが発生する可能性があります。

また、400万円で必ず成約したという意味でもありません。

それでも、

居抜き売却できるかどうかで、店舗撤退時の経済的負担が大きく変わる可能性がある

ことは分かります。


この店舗は「売れなかった店」ではなく「売れない条件になった店」

今回の事例は、一般的な不成約事例とは少し違います。

造作価格が高すぎた。

立地が悪かった。

問い合わせがなかった。

内装が特殊すぎた。

という案件ではありません。

むしろ、

買主候補を探せる可能性が十分あった店舗です。

しかし、

建物所有者が次の飲食店入居を認めない。

そして、

契約どおりスケルトン返却を求める。

この条件によって居抜き売却を断念しました。

だからこそ、

「良い店舗なら居抜きで売れる」だけではない

という現実がよく分かる事例です。


居抜き売却では4者の条件を揃える必要がある

居抜き売却では、大きく考えると、

売主。

買主。

貸主・管理会社。

そして必要に応じて、

保証会社等。

複数の関係者がいます。

売主は400万円で売りたい。

買主は400万円で買いたい。

ここまで合意しても、

貸主が、

「その業態には貸しません」

となれば話が進まないことがあります。

逆に貸主が居抜きでの引継ぎを検討できても、買主の入居審査等が通らなければ成立しないことがあります。

居抜き売却とは、

造作の買主探しと、次のテナントへの賃貸借を並行して成立させていく取引

だと考えると分かりやすいでしょう。


居抜き売却を考えたら「壊す前」に相談する

今回のように最終的にスケルトン返却となるケースもあります。

しかし最初から、

「契約書にスケルトンと書いてあるから無理」

と自己判断して厨房を撤去したり、内装解体を始めたりするのもおすすめできません。

契約内容を確認する。

売却可能性を確認する。

貸主側との調整方法を検討する。

そのうえで判断します。

一度厨房を撤去し、内装を壊してしまえば、

居抜き店舗としての価値を元に戻すことはできません。


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「契約書にスケルトン返却と書いてある」場合もまず確認を

「契約書にスケルトン返却と書いてある」

「大家さんにまだ居抜き売却の話をしていない」

「次のテナントへ飲食店を引き継げるか分からない」

「まだ閉店を決めていない」

「厨房設備を売却するか迷っている」

「原状回復の見積りが高い」

このような段階でも構いません。

重要なのは、

厨房設備を売ってしまう前。

内装を壊してしまう前。

原状回復工事を発注してしまう前。

に、選択肢を確認することです。


まとめ|買主がいても居抜き売却できないことがある

今回の名古屋市中区大須3丁目のカフェは、

ビル1階。

約13坪。

営業4年。

ご夫婦で営むカフェ。

居抜き400万円で募集。

そして、

かなりの反響がありました。

しかし最終的には、

ビル所有者から次のテナントへの飲食店利用を認めない意向が示され、契約内容に基づいてスケルトン返却を求められました。

その結果、

居抜き売却は不成約。

原状回復費約160万円。

厨房設備は中古買取業者へ売却。

という結果になりました。

今回の教訓は明確です。

居抜き売却は「買いたい人を見つければ終わり」ではありません。

売主。

買主。

貸主。

賃貸借契約。

この条件が揃って、初めて成立へ進みます。

そして、厨房設備は店舗に設置された状態で次の出店者へ引き継ぐ場合と、撤去して中古機器として売却する場合では、価値が大きく変わることがあります。

だからこそ、

居抜きで売れる可能性があるなら、壊す前・処分する前に動く。

そして、

貸主側の条件を確認しながら進める。

これが重要です。

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