【2026年最新版】名古屋で居抜き売却の買主が決まったら?入居審査~引渡し迄のQ&A50選

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2026年10月08日

【2026年最新版】名古屋で居抜き売却の買主が決まったら?入居審査~引渡し迄のQ&A50選

飲食店や店舗を居抜きで売却する際、売主様が最も嬉しい瞬間の一つが、

「買いたいという人が見つかりました!」

という連絡ではないでしょうか。

何カ月も問い合わせがなかった店舗。

何度も内覧を重ねた店舗。

希望価格を下げながら募集を続けてきた店舗。

そんな状況で買主候補が現れれば、ようやく売却できると安心するのも当然です。

しかし、居抜き売却の現場では、ここからが重要です。

買主が見つかったからといって、居抜き売却が成立したとは限りません。

実際には、まだ多くの手続きが残っています。

大家・管理会社との調整。

買主の入居審査。

新しい賃貸借条件の確認。

造作譲渡契約の締結。

手付金や売買代金の支払い。

厨房設備の確認。

営業終了日の調整。

そして、店舗の引渡し。

これらが予定どおり進めば問題ありません。

しかし、一つでも条件が合わなければ、売却が成立しない可能性があります。

例えば、

「造作価格300万円で合意したのに、入居審査に落ちた」

「買主が手付金を支払った後にキャンセルした」

「大家から次のテナントは飲食店不可と言われた」

「引渡し直前に厨房機器が故障した」

「売却できると思っていたのに、結局スケルトン返却になった」

といった問題です。

特に、閉店日や退去期限が決まっている店舗では、契約手続きの遅れが大きな負担につながることもあります。

そこで今回は、名古屋市を中心に飲食店・店舗の居抜き売却を取り扱う居抜キングが、買主決定後によくある疑問をQ&A形式で50項目にまとめました。

前編では、**Q1〜Q25「買主決定後の流れ・大家の承諾・入居審査・造作譲渡契約・手付金」**について解説します。

これから居抜き売却を検討している方はもちろん、すでに買主候補が見つかっている方にも参考にしていただきたい内容です。

第1章|買主が決まった後、最初に何をする?

Q1.居抜き売却で買主が見つかったら、まず何をすればいい?

A.買主の希望条件を確認し、貸主側の条件と照合することが重要です。

まず確認したいのは、

  • 買主の希望業態

  • 希望する造作価格

  • 開業予定時期

  • 希望する引渡し日

  • 必要な厨房設備

  • 賃貸条件への同意

などです。

買主が「300万円で買いたい」と言っていても、次の賃貸借契約が成立しなければ、予定していた引継ぎができない場合があります。

造作価格だけでなく、店舗を借りられる条件まで確認しましょう。

Q2.買主が「買います」と言ったら売却成立ですか?

A.いいえ。購入意思の表明だけで、必ず売却が成立するわけではありません。

買主が購入意思を示しても、その後に条件交渉や契約手続きが必要になることがあります。

また、口頭でも合意内容によっては契約成立が問題になる場合があるため、安易に「まだ書面がないから何も決まっていない」と考えることも避けるべきです。

重要なのは、いつ、どの条件で契約が成立するのかを明確にすることです。

Q3.買主が決まったら、すぐ募集を停止した方がいい?

A.交渉状況や合意内容によって判断します。

例えば、

購入意思を示しただけ。

条件交渉中。

入居審査中。

契約締結済み。

では、取引の確実性が異なります。

買主に独占交渉を認める場合は、期間や条件を明確にしておくことが重要です。

募集を止めるタイミングも売却戦略の一つです。

Q4.買主が見つかったら、すぐ大家へ連絡するべき?

A.貸主側との調整状況を確認し、適切なタイミングで連絡する必要があります。

居抜き売却では、造作を購入する人が見つかっても、その人が次のテナントとして入居できるとは限りません。

貸主側で、

業態。

信用力。

保証会社。

営業時間。

賃貸条件。

などの確認が必要になる場合があります。

事前に貸主と協議していない場合は、早めに確認することが重要です。

Q5.売主と買主だけで造作譲渡を決めてもいい?

A.造作の売買と、店舗を借りる権利は別に考える必要があります。

売主が所有する厨房設備や内装等について売買の合意をすることと、買主が店舗を賃借できることは別です。

賃借権の譲渡や転貸には、原則として貸主の承諾が必要です。

また、現在の賃貸借契約を終了し、買主が新しく契約する場合も、貸主との合意が必要になります。

造作を買っただけで、その店舗を自由に使えるわけではありません。

第2章|大家・管理会社の承諾と新しい賃貸条件

Q6.大家が居抜き売却を認めなかったらどうなる?

A.予定していた居抜き引継ぎが成立しない可能性があります。

例えば、

次のテナントは飲食店不可。

業態変更を認めない。

スケルトン返却が条件。

新しい借主の審査を認めない。

などのケースです。

買主が造作価格に合意していても、貸主側の条件によって引継ぎができない場合があります。

だからこそ、買主が見つかる前から貸主側の条件を確認しておくことが大切です。

Q7.今の家賃を買主がそのまま引き継げますか?

A.必ずしも引き継げるわけではありません。

例えば、現在の家賃が月額15万円でも、貸主が新しいテナントに月額18万円を提示する可能性があります。

その場合、買主の事業計画が変わります。

造作価格300万円では合意していても、新家賃が想定より高ければ購入を見送る可能性があります。

現在の賃料と、新しい借主へ提示される賃料は分けて確認しましょう。

Q8.大家が新しい保証金を高く設定したら?

A.買主の初期費用が増えるため、売却条件に影響する場合があります。

例えば、

造作代金300万円。

保証金200万円。

保証会社費用。

前家賃。

仲介手数料。

改装費。

などが必要なら、買主は造作価格以外にも多額の資金を用意する必要があります。

そのため、造作価格だけで交渉を進めるのではなく、開業時の総費用を把握することが重要です。

Q9.買主が別の業態で開業したい場合は?

A.貸主の募集条件や建物設備、必要な許認可等を確認します。

例えば、現在はカフェでも、買主が焼肉店を希望する場合があります。

しかし、

排気ダクト。

ガス容量。

消防設備。

臭気・煙。

営業時間。

貸主の業態制限。

などによって、希望業態で営業できない可能性があります。

現在飲食店だからといって、次もすべての飲食業態が可能とは限りません。

Q10.買主が決まった後に大家が条件変更することはある?

A.新しい賃貸借契約の条件を貸主が提示する場合があります。

ただし、貸主が現在の賃貸借契約を自由に一方的変更できるという意味ではありません。

新しい借主との契約条件については、貸主と買主との合意が必要です。

売主としては、造作価格の交渉が進んでから賃貸条件の違いが判明しないよう、早めに確認することが重要です。

第3章|買主の入居審査で起こりやすい問題

Q11.居抜き売却でも買主の入居審査はありますか?

A.新たに賃貸借契約を締結する場合、貸主や保証会社による審査が行われることがあります。

審査では、

事業内容。

資金計画。

支払能力。

保証会社の利用。

法人情報。

代表者情報。

などが確認される場合があります。

造作を買う資金があることと、入居審査に通ることは別です。

Q12.造作代金を現金で払える買主なら審査に通りますか?

A.必ずしもそうではありません。

造作代金300万円を現金で支払える買主でも、貸主や保証会社の審査基準を満たすとは限りません。

例えば、

開業後の家賃支払能力。

事業内容。

保証人。

必要書類。

などが判断材料になる場合があります。

現金購入できることだけで入居承認が確約されるわけではありません。

Q13.入居審査にはどれくらい時間がかかりますか?

A.貸主・管理会社・保証会社・提出書類などによって異なります。

短期間で結果が出る場合もあれば、追加資料の提出や確認に時間がかかる場合もあります。

そのため、売主は退去期限から逆算して審査日程を確認することが重要です。

特に、解約通知済みの店舗では、審査の遅れが引渡しスケジュールへ影響することがあります。

Q14.買主が入居審査に落ちたら、居抜き売却は白紙ですか?

A.造作譲渡契約の内容や、取引の進捗によって異なります。

例えば、契約書に、

「買主が入居審査に否決された場合、本契約を解除できる」

という条件があれば、その条項に従って処理することになります。

ただし、すべての契約が自動的に白紙になるわけではありません。

審査否決時の解除条件を契約前に明確にしておくことが重要です。

Q15.入居審査に落ちた買主の代わりに別の買主を探せますか?

A.契約関係を適切に整理したうえで、別の買主候補を探すことは考えられます。

ただし、最初の買主との契約が有効に残っている場合、勝手に別の買主へ二重に譲渡することは避けなければなりません。

まずは、

契約が成立しているか。

解除できる条件か。

返金が必要か。

独占交渉の取り決めがあるか。

を確認します。

最初の取引を整理してから、次の募集へ進むことが大切です。

第4章|造作譲渡契約書で確認すべきこと

Q16.造作譲渡契約書は必ず作った方がいい?

A.トラブル防止のため、書面で契約内容を明確にすることを強くおすすめします。

造作譲渡では、売主と買主の間で、

何を売るのか。

いくらで売るのか。

いつ支払うのか。

いつ引き渡すのか。

故障設備はどう扱うのか。

キャンセルした場合はどうするのか。

などを決める必要があります。

口頭だけでは、後から認識の違いが生じる可能性があります。

売主・買主双方が合意内容を確認できる契約書を作成することが重要です。

Q17.造作譲渡契約書には何を書けばいい?

A.最低限、売買条件と引渡し条件、解除条件を明確にしましょう。

例えば、

  • 売主・買主の氏名または法人名

  • 対象店舗の表示

  • 造作譲渡代金

  • 譲渡対象の設備・内装・什器

  • 譲渡対象外の設備

  • 支払日と支払方法

  • 引渡し日

  • 入居審査否決時の取り扱い

  • 設備故障・契約不適合に関する取り決め

  • 契約解除・違約金

などです。

特に注意したいのが、造作譲渡契約と新しい賃貸借契約の関係です。

買主が店舗を借りられなかった場合の処理を曖昧にしないことが大切です。

Q18.厨房設備は「一式」と書けば大丈夫?

A.「厨房設備一式」だけでは、トラブルになる可能性があります。

例えば、

業務用冷蔵庫。

製氷機。

コールドテーブル。

食器洗浄機。

ガスレンジ。

フライヤー。

エアコン。

ダクト。

などです。

売主は当然含まれると思っていても、買主は別の認識をしている場合があります。

可能であれば、設備一覧表や写真を添付して譲渡範囲を明確にすることをおすすめします。

Q19.売りたくない厨房機器は持って帰ってもいい?

A.譲渡対象から除外することを事前に合意していれば、持ち帰れる場合があります。

例えば、

高額な製氷機。

購入したばかりの冷蔵庫。

レジ。

個人所有の家具。

などです。

ただし、買主が店舗内の設備をすべて引き継げると思っていた場合、トラブルになる可能性があります。

譲渡対象外の設備こそ、契約書へ明確に記載しましょう。

また、撤去工事が必要な設備については、貸主との契約や建物への影響も確認する必要があります。

Q20.「現状有姿・契約不適合責任免責」と書けば売主は安心?

A.一定のリスクを軽減できる場合がありますが、すべての責任がなくなるわけではありません。

中古の厨房設備には、経年劣化や故障リスクがあります。

そのため、現状有姿での譲渡や契約不適合責任の範囲について合意することは重要です。

ただし、売主が知っていた不具合を適切に伝えていない場合など、免責条項があっても責任が問題になることがあります。

「免責と書いたから何も説明しなくていい」という考え方は危険です。

第5章|手付金・造作代金・支払いでよくある疑問

Q21.造作譲渡契約では手付金をもらった方がいい?

A.手付金を設定する方法はありますが、必須ではありません。

例えば、造作譲渡代金300万円の場合、

契約時に30万円。

残金270万円を引渡し時に支払う。

という方法が考えられます。

ただし、これはあくまで一例です。

手付金の有無や金額は、当事者間の合意によって決めます。

重要なのは、受領した金銭の性質と返還条件を明確にすることです。

Q22.手付金はいくらに設定するのが一般的?

A.居抜きの造作譲渡について、一律に決まった手付金額があるわけではありません。

造作代金。

売主・買主の希望。

契約から引渡しまでの期間。

入居審査の進捗。

などを踏まえて決めます。

例えば300万円の造作譲渡で30万円を手付金とすることも考えられますが、必ず10%にする必要があるわけではありません。

金額よりも、どのような場合に返還するのかを明確にすることが重要です。

Q23.買主が手付金を払ったら、もうキャンセルできない?

A.いいえ。手付金を支払ったからといって、必ず解除できなくなるわけではありません。

手付の性質や契約内容、履行状況によって取り扱いが異なります。

民法には、一定の条件のもとで手付を放棄したり、倍額を現実に提供したりすることによる解除の規定があります。

ただし、実際の契約では解除条件や手付の性質を確認する必要があります。

「手付金を受け取ったから売主は絶対に安心」とは言えません。

Q24.買主が入居審査に落ちたら手付金は返すの?

A.契約書の解除条件と返金条項によって判断します。

例えば、

「貸主または保証会社の入居審査が否決された場合、買主は契約を解除でき、売主は受領済みの代金を返還する」

という条項を設ける方法があります。

ただし、契約ごとに条件は異なります。

入居審査否決時に返金する取り決めなら、その内容に従って処理する必要があります。

審査に通る前に手付金を受け取る場合ほど、返金条件を明確にしておきましょう。

Q25.造作代金の残金はいつ受け取るのがいい?

A.引渡しと同時に決済する方法が考えられます。

例えば、

造作譲渡契約締結。

↓

買主の入居審査承認。

↓

新しい賃貸借契約の締結・開始条件の確認。

↓

造作代金の残金決済。

↓

設備・鍵等の引渡し。

という流れです。

ただし、実際の順序は契約内容によって異なります。

特に売主として注意したいのは、

代金を受け取る前に、厨房設備や鍵を引き渡してしまうことです。

未払いのまま引渡しを行うと、代金回収の問題が発生する可能性があります。

決済方法や引渡し条件を契約書に明記しておくことが重要です。

前編まとめ|買主が見つかってからが居抜き売却の重要な局面

ここまで、Q1〜Q25について解説しました。

居抜き売却では、買主が見つかった時点で安心してしまう売主様もいるかもしれません。

しかし、実際には、

買主が見つかった。

造作価格に合意した。

入居審査に通った。

造作譲渡契約を締結した。

売買代金を受け取った。

店舗を引き渡した。

これらは、それぞれ異なる段階です。

特に重要なのが、

「買主が決まった」と「売却が完了した」は違う

ということです。

例えば、造作価格300万円で買主と合意していても、貸主が入居を認めなければ予定していた引継ぎが成立しない場合があります。

また、入居審査に通ったとしても、造作譲渡契約の条件がまとまらない可能性もあります。

だからこそ、買主決定後の手続きを順番に整理することが大切です。

実際に名古屋であった「買主が見つかったのに売れなかった」事例

名古屋市千種区今池1丁目で取り扱った居酒屋の事例です。

ビル2階。

約18坪。

営業約3年。

気さくな大将が営む居酒屋でした。

売主様の希望造作価格は300万円。

買主候補も見つかり、価格についても合意しました。

ところが、管理会社へ入居審査を依頼した後、なかなか連絡がありませんでした。

こちらから電話やメールで問い合わせても、明確な返答が得られない状況が約2カ月続きました。

最終的に、退去期限が迫った段階で業態を理由に入居を認められないことが判明しました。

その頃には買主候補も、長期間手続きが進まなかったことで出店への意欲が薄れてしまっていました。

結果として、居抜き売却は成立せず、店舗は原状回復することになりました。

原状回復費は約230万円。

売主様にとっても、私たちにとっても非常につらい結果でした。

この事例から分かるのは、

「買主が見つかって価格が合意できても、貸主側の審査や条件が整わなければ売却できない」

ということです。

そして、入居審査に時間がかかることも想定して、退去期限から逆算する必要があります。

買主決定後に売主が確認したい7つのこと

  1. 買主の希望業態は貸主の条件に合っているか

  2. 新しい家賃・保証金等の条件は確認できているか

  3. 入居審査の必要書類とスケジュールは明確か

  4. 造作譲渡契約と賃貸借契約の関係は整理できているか

  5. 手付金・残金の支払条件は明確か

  6. 審査否決・キャンセル時の解除条件は決まっているか

  7. 退去期限までに引渡しができる見込みはあるか

この7項目を確認するだけでも、契約段階での認識違いを減らすことにつながります。

後編Q26〜Q50では、さらに深いトラブルを解説

後編では、買主が決まった後に起こりやすいトラブルを中心に解説します。

Q&A

内容

Q26〜30

買主のキャンセル・違約金・契約解除

Q31〜35

厨房機器の故障・設備の所有権・契約不適合

Q36〜40

残置物・撤去・設備一覧・引渡し

Q41〜45

引渡し遅延・家賃・原状回復・鍵

Q46〜50

売主を守る契約条項・最終確認

特に、

「契約後に冷蔵庫が故障したら?」

「買主が突然キャンセルしたら?」

「売主が残していく設備はどこまで?」

「引渡し後に故障が発覚したら?」

といった実務的な疑問を解説します。

名古屋で居抜き売却の契約・入居審査にお困りなら「居抜キング」へ

居抜キングでは、名古屋市を中心に愛知県全域で、飲食店・店舗の居抜き売却に関するご相談を承っています。

「買主が見つかったけど契約が不安」

「入居審査がなかなか進まない」

「造作譲渡契約書の内容を確認したい」

「手付金をいつ受け取ればいい?」

「買主がキャンセルした場合が心配」

「退去期限までに売却できるか不安」

そんな段階でも、まずは現在の状況を整理してみてください。

居抜き売却は、買主を見つけることだけが仕事ではありません。

買主が見つかってから、無事に引渡しが完了するまで。

そこまで考えて進めることが重要です。

「売れそうだった」で終わらせない。

「無事に売却できた」という結果につなげる。

【2026年最新版】名古屋で居抜き売却の買主が決まったら?契約・入居審査・手付金・キャンセル・厨房設備・引渡しのQ&A50選|居抜キング【後編】

買主が見つかった。造作価格も合意した。あとは契約して引き渡すだけ。

そう考えていたのに、最後の最後でトラブルが発生する。

居抜き売却では、そんな事態も起こり得ます。

例えば、

「契約後に買主が突然キャンセルした」

「引渡し直前に業務用冷蔵庫が故障した」

「リース品を売却対象に含めてしまった」

「買主から厨房機器が足りないと言われた」

「引渡し後に設備の修理代を請求された」

「造作代金を受け取る前に鍵を渡してしまった」

売主様にとっては、ようやく決まった居抜き売却です。

できることなら、トラブルなく最後まで進めたいはずです。

しかし、造作譲渡契約を締結したからといって、すべての問題が解決するわけではありません。

特に中古の厨房設備を含む居抜き売却では、売主と買主の認識が少し違うだけでも、思わぬ紛争につながる可能性があります。

前編では、Q1〜Q25として、買主決定後の流れ、大家の承諾、入居審査、造作譲渡契約、手付金について解説しました。

後編では、**Q26〜Q50「キャンセル・違約金・厨房設備の故障・残置物・引渡し・売主を守る契約条項」**を徹底解説します。

名古屋で飲食店や店舗を居抜き売却するオーナー様に、ぜひ知っていただきたい内容です。

第6章|買主のキャンセル・違約金・契約解除

Q26.造作譲渡契約後に買主がキャンセルしたらどうなる?

A.契約書の解除条件と、キャンセル理由によって異なります。

例えば、買主が契約締結後に、

「やっぱり出店をやめたい」

「資金が足りなくなった」

「別の店舗が見つかった」

などの理由でキャンセルを申し出る場合があります。

このとき重要なのが、契約書に定めた解除条件です。

入居審査否決による解除と、買主の自己都合による解除では、取り扱いが異なる場合があります。

キャンセル理由を確認し、契約書に従って処理することが重要です。

Q27.買主が自己都合でキャンセルしたら違約金を請求できますか?

A.契約内容や法令上の有効性、解除に至った事情によって判断します。

例えば、造作譲渡契約書に、債務不履行による解除と違約金に関する条項を定める方法があります。

ただし、契約書に違約金が記載されているからといって、あらゆるキャンセルで必ず請求できるわけではありません。

また、手付解除が認められる場合と、債務不履行による解除では、法律上の取り扱いが異なります。

違約金の金額だけでなく、どのような場合に発生するのかを明確にしましょう。

Q28.違約金を造作譲渡価格の100%に設定できますか?

A.当事者間で違約金を定めることはできますが、その有効性や適用には注意が必要です。

例えば、造作譲渡価格300万円に対して、違約金300万円とする条項を検討するケースもあります。

しかし、当事者の属性、取引内容、契約条件、解除原因などによって、法令上の制限や条項の有効性が問題になる場合があります。

100%と書けば必ず全額回収できる、というものではありません。

契約書を作成する際は、必要に応じて弁護士等の専門家へ確認することをおすすめします。

Q29.買主が手付金を支払った後、連絡が取れなくなったら?

A.まず契約内容を確認し、記録が残る方法で連絡・催告を行うことが考えられます。

例えば、

電話。

メール。

書面。

内容証明郵便。

などです。

ただし、連絡が取れないという理由だけで、必ず直ちに契約解除できるわけではありません。

契約上の解除条件や、法令上の催告の要否などを確認する必要があります。

また、退去期限が迫っている場合は、並行して貸主との調整も必要です。

Q30.売主の都合でキャンセルしたらどうなる?

A.売主側にも契約上の責任が発生する可能性があります。

例えば、

「やっぱり営業を続けたい」

「別の買主が高く買ってくれる」

「厨房設備を売りたくなくなった」

といった理由です。

すでに契約が成立している場合、売主の一方的な都合で自由に解除できるとは限りません。

損害賠償や違約金などが問題になる可能性もあります。

売主も買主も、契約締結前に条件を十分確認することが重要です。

第7章|厨房設備の故障・所有権・契約不適合

Q31.引渡し直前に業務用冷蔵庫が故障したら?

A.契約内容や故障の原因、発生時期によって対応が異なります。

例えば、造作譲渡契約締結時には正常に動いていた冷蔵庫が、引渡し前に故障した場合です。

このとき、

売主が修理するのか。

現状のまま引き渡すのか。

代金を調整するのか。

対象設備から除外するのか。

などを協議する必要が生じる場合があります。

引渡し前の故障について、契約書で取り扱いを定めておくことが重要です。

Q32.中古厨房設備は故障していても売却できますか?

A.故障していることを説明し、買主が了承すれば譲渡対象に含められる場合があります。

例えば、

製氷機が動かない。

冷蔵庫の冷えが悪い。

食洗機に不具合がある。

エアコンの効きが弱い。

などです。

重要なのは、故障の事実を隠さないことです。

故障設備については、設備一覧表に、

「動作不良あり」

「修理が必要」

「現状のまま譲渡」

などと具体的に記載する方法があります。

Q33.リース契約中の厨房機器も造作譲渡できますか?

A.売主が所有していない設備を、自己所有物として勝手に売却することはできません。

例えば、

リース契約中の製氷機。

リースの食洗機。

レンタル機器。

第三者所有の設備。

などです。

これらを譲渡対象に含める場合は、所有者や契約先との調整が必要になります。

厨房内に置いてある設備が、すべて売主の所有物とは限りません。

契約前に所有権を確認しましょう。

Q34.大家所有のエアコンや設備は売却できますか?

A.貸主所有の設備を、売主の造作として勝手に売却することはできません。

例えば、

建物付属の空調設備。

貸主設置の給湯器。

共用設備。

建物に付属する設備。

などです。

売主が費用を負担して設置した設備でも、契約や合意によって所有権の扱いが異なる場合があります。

誰が設置したかだけでなく、誰が所有しているかを確認することが重要です。

Q35.引渡し後に厨房設備が故障したら、売主が修理する必要がありますか?

A.契約内容や不具合の性質によって異なります。

例えば、引渡し後に冷蔵庫が故障した場合でも、

引渡し時点ですでに不具合があったのか。

引渡し後に新たに発生した故障なのか。

契約書にどのような状態を約束していたのか。

などによって判断が変わります。

現状有姿や契約不適合責任の免責条項がある場合でも、必ずすべての責任がなくなるわけではありません。

故障履歴や設備状態を事前に説明し、契約書と設備一覧表に残しておくことが大切です。

第8章|残置物・撤去・設備一覧・引渡し

Q36.居抜き売却では店舗内の物を全部残していい?

A.いいえ。譲渡対象と撤去対象を明確にする必要があります。

例えば、

厨房機器。

テーブル。

椅子。

棚。

照明。

食器。

調理器具。

在庫。

私物。

などです。

買主が必要とする物と、不要とする物は異なります。

「店内にある物は全部引き継ぐ」という曖昧な合意は避けましょう。

Q37.買主が不要と言った設備は売主が撤去するの?

A.契約内容によって異なります。

例えば、買主が、

「大型冷蔵庫は不要」

「古い棚は撤去してほしい」

「使わない什器は残さないでほしい」

と希望する場合があります。

その際、

誰が撤去するのか。

撤去費用は誰が負担するのか。

撤去期限はいつか。

などを決める必要があります。

特に大型設備は撤去費用が高額になる場合もあるため、契約前の確認が重要です。

Q38.食器や調理器具も造作譲渡価格に含まれますか?

A.契約で何を譲渡対象にするかによって異なります。

例えば、

食器。

グラス。

鍋。

フライパン。

包丁。

小型調理器具。

などです。

買主が当然含まれていると思っていても、売主は持ち帰るつもりだったというケースも考えられます。

高額な調理器具や特殊な備品については、個別に確認することをおすすめします。

Q39.厨房設備の一覧表は必ず作るべき?

A.トラブル防止のため、作成を強くおすすめします。

記載しておくことで、引渡し時の認識違いを減らせます。

さらに、写真やメーカー・型番なども記録しておくと、設備を特定しやすくなります。

Q40.引渡し前に設備がなくなっていたらどうなる?

A.契約上の譲渡対象であれば、売主の責任が問題になる可能性があります。

例えば、買主が内覧した際には製氷機があったのに、引渡し時には撤去されていた場合です。

契約上その製氷機が譲渡対象であれば、売主は合意した内容どおりに引き渡す必要があります。

そのため、契約時と引渡し時の状態を写真などで記録しておくことが重要です。

契約後に設備を勝手に持ち出すことは避けましょう。

第9章|引渡し遅延・家賃・原状回復・鍵の管理

Q41.引渡し日が遅れたらどうなりますか?

A.遅延の原因や契約内容によって、責任が発生する場合があります。

例えば、

売主の退去が遅れた。

撤去工事が終わらない。

買主の賃貸借契約が間に合わない。

貸主の手続きが遅れている。

などです。

引渡しが遅れる場合は、できるだけ早く関係者と協議し、変更内容を書面で確認することが重要です。

Q42.引渡しまでの家賃は誰が払うの?

A.原則として、現在の賃貸借契約に基づく賃料支払義務を確認する必要があります。

売主が賃借人である間は、原則として売主に賃料支払義務があります。

ただし、貸主との契約終了日や、新しい借主の契約開始日によって具体的な扱いは異なります。

造作譲渡の引渡し日と賃貸借契約の終了日がずれる場合は、費用負担を明確にしておくことが重要です。

Q43.居抜き売却が成立すれば原状回復は不要ですか?

A.必ずしも不要になるわけではありません。

例えば、買主が造作を引き継ぐことに合意していても、貸主が原状回復義務の免除に同意していなければ問題になる場合があります。

居抜きでの引継ぎを進める際は、

現在の賃貸借契約の終了。

造作の引渡し。

原状回復義務の取り扱い。

新しい賃貸借契約。

を整理する必要があります。

買主が設備を引き継ぐことと、貸主が原状回復を免除することは別です。

Q44.造作代金を受け取る前に鍵を渡してもいい?

A.原則として、代金決済と引渡しの条件を明確にしてから対応することをおすすめします。

例えば、買主が、

「先に採寸したい」

「工事業者を入れたい」

「荷物を搬入したい」

と希望する場合があります。

しかし、代金決済前に鍵を渡してしまうと、トラブルになる可能性があります。

また、貸主の承諾や新しい賃貸借契約が整っていない段階で、買主に店舗を使用させることにも注意が必要です。

鍵の引渡しは、売買代金だけでなく貸主との契約関係も確認してから行いましょう。

Q45.引渡し当日は何を確認すればいい?

A.設備・残置物・鍵・書類・代金決済などを確認します。

例えば、

  • 造作代金の入金確認

  • 譲渡対象設備の確認

  • 撤去対象物の確認

  • 設備の状態確認

  • 鍵の本数確認

  • 電気・ガス・水道の契約関係

  • 貸主との引渡し条件

  • 引渡し確認書への署名

などです。

設備や鍵を引き渡したことを記録に残しておくことで、後日の認識違いを防ぎやすくなります。

第10章|売主を守る契約条項と最終確認

Q46.造作譲渡契約で売主を守るために重要な条項は?

A.解除条件・代金支払・設備状態・引渡し条件などを明確にすることです。

特に重要なのは、

入居審査否決時の解除条件。

買主の自己都合による解除。

違約金。

契約不適合責任の範囲。

譲渡対象設備。

残金決済。

引渡し。

などです。

売主に有利な条項を並べるだけでなく、実際に履行できる契約内容にすることが重要です。

Q47.「契約不適合責任を負わない」と書けば十分ですか?

A.それだけで十分とは限りません。

中古厨房設備を譲渡する場合、免責条項に加えて、

設備の状態。

故障の有無。

動作確認の方法。

譲渡対象の範囲。

引渡し時点の状態。

などを明確にすることが重要です。

売主が知っていた不具合を適切に説明していなかった場合など、免責の効力が問題になることがあります。

免責条項だけに頼らず、設備状態の説明と記録を残しましょう。

Q48.買主が「聞いていなかった」と言わないようにするには?

A.重要な説明内容を契約書や確認書に残すことをおすすめします。

例えば、

冷蔵庫の冷却不良。

空調の故障歴。

ダクトの状態。

グリストラップの清掃状況。

設備の所有権。

貸主から提示された使用条件。

などです。

口頭で説明しただけでは、後から証明が難しくなる場合があります。

重要事項は、できるだけ書面や写真で共有しましょう。

Q49.売却後のトラブルを減らすには何が必要ですか?

A.契約前・引渡し前・引渡し当日の3段階で確認することです。

契約前には、譲渡対象と条件を確認する。

引渡し前には、設備の状態と撤去作業を確認する。

引渡し当日には、代金決済と設備・鍵の引渡しを確認する。

この3段階を意識することで、認識違いを減らすことにつながります。

Q50.居抜き売却で最も大切なことは何ですか?

A.買主を見つけることだけでなく、契約から引渡しまで確実に進めることです。

居抜き売却では、

買主が見つかった。

造作価格が合意できた。

入居審査に通った。

契約を締結した。

代金を受け取った。

設備と鍵を引き渡した。

これらは、それぞれ異なる段階です。

どこかで問題が発生すれば、売却が予定どおり進まない可能性があります。

「売れそうだった」で終わらせないこと。

最後まで条件を確認し、引渡しを完了させること。

これが居抜き売却で重要なポイントです。

【保存版】居抜き売却の引渡し前チェックリスト

居抜き売却では、引渡し直前に確認不足が発覚するケースも考えられます。

売主様は、以下の項目を確認しておきましょう。

確認項目

チェック内容

1.貸主の承諾

次のテナントの入居条件は整っているか

2.入居審査

審査結果は確認できているか

3.造作譲渡契約

契約書に署名・押印等が完了しているか

4.造作代金

残金の支払日・方法は明確か

5.厨房設備

譲渡対象と状態を確認したか

6.リース品

第三者所有の設備が含まれていないか

7.残置物

撤去する物・残す物が明確か

8.原状回復

貸主との取り決めが確認できているか

9.引渡し日

売主・買主・貸主の予定が合っているか

10.鍵・書類

引渡し方法と確認書類は準備できているか

この10項目を確認することで、引渡し時のトラブルを減らしやすくなります。

居抜き売却で見落としやすい「売主の利益」

居抜き売却では、造作価格ばかりに目が向きがちです。

しかし、売主様にとって本当に重要なのは、最終的にいくら手元に残るかということです。

例えば、造作価格300万円で売却できたとしても、

引渡しが遅れて追加の家賃が発生する。

不要設備の撤去費用がかかる。

故障設備の修理費が発生する。

契約条件の変更で追加費用が発生する。

といった場合があります。

反対に、造作価格が希望より低くても、原状回復費用を回避できれば、結果的に負担を抑えられる可能性があります。

もちろん、原状回復義務が免除されるかどうかは貸主との合意や契約条件によります。

大切なのは、造作価格だけで判断しないことです。

造作売却代金・撤退費用・追加家賃・撤去費用などを含め、最終的な収支を考える。

これが居抜き売却で見落としたくないポイントです。

名古屋で居抜き売却するなら「買主決定後」の手続きも重要

名古屋市には、さまざまな飲食店エリアがあります。

名駅。

栄。

錦。

金山。

大須。

今池。

伏見。

新栄。

東桜。

泉。

千種。

藤が丘。

同じ名古屋市内でも、立地や建物、賃貸条件によって居抜き売却の進め方は異なります。

例えば、繁華街のBARでは、営業時間や業態に関する貸主の条件が問題になる場合があります。

焼肉店では、排気設備やダクトの状態が重要になることがあります。

ラーメン店では、厨房設備やガス容量などが買主の判断材料になります。

そして、どの業態でも共通して重要なのが、買主決定後の契約・審査・引渡しを適切に進めることです。

居抜キングでは、名古屋市を中心に愛知県全域で、飲食店・店舗の居抜き売却に関するご相談を承っています。

まとめ|買主が見つかっても、最後まで油断しない

居抜き売却で買主が見つかることは、大きな前進です。

しかし、それだけで安心できるわけではありません。

入居審査に通るか。

新しい賃貸借契約が成立するか。

造作譲渡契約の条件は明確か。

手付金や残金は予定どおり支払われるか。

厨房設備の状態に問題はないか。

撤去する物と残す物は明確か。

貸主との原状回復の取り決めは整っているか。

引渡しは予定どおり完了できるか。

これらを確認して、初めて取引完了へ近づきます。

飲食店の居抜き売却では、オーナー様が長年使ってきた設備や内装を、次の出店者へ引き継ぐことがあります。

それは、単に中古設備を売るということだけではありません。

新しいお店の開業につながる可能性があるということです。

だからこそ、最後まで丁寧に進めることが大切です。

買主を見つけることがゴールではない。

代金決済を終え、設備と鍵を引き渡し、契約上の義務を整理して取引を完了させることがゴールです。

居抜キングは、そんな居抜き売却を目指しています。

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