飲食店を名古屋で居抜きで売りたい。気をつけるべきことは？メリットは？どのエリアが売れやすい？

【1】居抜き物件とは？

「居抜き物件」とは、設備や内装をそのまま残した状態で店舗を引き渡す物件のことです。厨房機器や内装、什器、家具などが含まれており、買い手側にとっては初期費用を大きく抑えることができる点が魅力です。
 

【2】居抜きで売却するメリット（売り手側）

① 撤退コストを抑えられる

通常、店舗を閉店する際には原状回復義務があり、スケルトンに戻す解体工事費が数百万円かかることもあります。居抜きで売却できれば、解体費用が不要となり、大幅なコスト削減が可能です。

② 売却代金が手に入る

内装・設備・造作譲渡として、数十万～数百万円の譲渡代金を得られる可能性があります。場合によっては、初期投資の一部を回収できることも。

③ 早期撤退・早期売却が可能

買い手が内装工事をする必要がないため、売却スピードが早くなる傾向があります。家賃の無駄払いを最小限に抑えられます。

④ 新規出店希望者に人気

名古屋のような大都市では、特に個人経営の飲食店やフランチャイズ出店希望者が、初期費用の安い居抜き物件を探しているため、需要が高いです。
 

【3】売却時に気をつけるべきポイント

① 賃貸契約の「譲渡可否」を確認

居抜きで売却するためには、物件の貸主（オーナー）に承諾を得る必要があります。賃貸契約書に「転貸禁止」や「譲渡不可」の条項がある場合は、交渉が必要。

② 債務・未払い金の精算

・家賃の滞納
・リース契約の厨房機器
・スタッフへの給与支払い残
これらが残っていると、売却交渉に悪影響を与えます。債務関係はクリアにすることが必須です。

③ 内装・設備の状態確認

買い手にとって、設備の状態が重要です。破損や老朽化が進んでいれば、評価額は下がります。メンテナンス記録や購入時期の明示があると信頼度が増します。

④ 業種制限・営業許可の確認

保健所や消防法上の制限もチェック。たとえば「焼肉屋」や「ラーメン店」のような排煙が必要な業態には制限があることも。買い手が営業許可を引き継げるかどうかの確認も大切です。

⑤ 信頼できる不動産業者やM&A仲介を利用

個人での交渉は難航しやすいため、飲食専門の不動産業者や「店舗M&A」に特化したサービスの利用がおすすめです（例：テンポスバスターズ、居抜き情報.COM、M&A総合研究所など）。

【4】名古屋で「売れやすいエリア」は？

名古屋は地方都市としては非常に規模が大きく、エリアによって需要が大きく異なります。以下、特に飲食店の居抜きが売れやすい・人気のあるエリアです。
 

◉ 栄（さかえ）エリア

• 名古屋の中心的繁華街。

• バー、居酒屋、カフェなどの需要が高い。

• 人通りが多く、ナイトマーケットも強い。

• 地下鉄アクセス良好。

• 【注意点】：家賃が高め、競合多数。
   

◉ 名駅（名古屋駅）周辺

• ビジネス街と観光地が融合しており、ランチ・ディナー需要ともに強い。

• サラリーマン・旅行者の利用が多く、回転率が高い。

• 特にテイクアウト業態・立ち飲み・立ち食い系が人気。

• 【メリット】：駅直結の商業施設との連動が狙える。
   

◉ 大須・上前津エリア

• 若者と観光客に人気の「大須商店街」がある。

• 食べ歩きグルメやカフェ系に強い。

• 個性的な店舗に向いており、独立開業希望者からの需要が多い。

• 【メリット】：低家賃エリアもある。
   

◉ 金山駅周辺

• JR・名鉄・地下鉄が集まるターミナル駅。

• 栄と名駅の中間に位置し、サブ中心地として開発が進んでいる。

• カジュアルな居酒屋・バル業態に人気。

• 【ポイント】：夜営業メインの店に向いている。
   

◉ 今池・千種エリア

• 住宅街が多く、地元密着型の飲食店が人気。

• 居酒屋や定食屋などリピーター狙いの店舗に向いている。

• 学生街もあり、価格帯がリーズナブルな飲食店にニーズあり。
   

【5】売却活動の進め方（実践ステップ）

1. 貸主への事前相談

   • 「居抜きで譲渡したい」旨を早めに伝える。

2. 内装・設備のリストアップと清掃

   • 写真・購入時期・稼働状況などを整理。

3. 専門サイトに掲載 or 居抜き専門業者に依頼→愛知不動産売却センター・居抜きの達人

   • 愛知不動産売却センター・居抜きの達人などで集客。

   • 売却額の目安：数十万～300万円ほどが一般的。

4. 内見対応・交渉

   • 買い手候補が出たら現地案内。

   • 交渉では「譲渡代」「契約引継ぎ条件」「引き渡し時期」などを確認。

5. 契約締結と引渡し

   • 契約書には「設備一覧」「譲渡範囲」「保証の有無」などを明記。

   • 愛知不動産売却センター・居抜きの達人のような専門業者の同席があると安心。
      

まとめ

名古屋で飲食店を居抜きで売却する場合、売却のスピード・コスト削減・設備価値の回収など多くのメリットがあります。一方で、貸主との契約や設備の状態、売却価格の妥当性などに注意が必要です。

特に売れやすいエリア（栄、名駅、大須、金山など）では、競争も激しいため、早期に専門家に相談し、戦略的に売却活動を進めることが成功の鍵となります。

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