地価・商業地価の最近の動き(名古屋市/愛知県)
まず、地価の状況を押さえておくと:
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名古屋圏・愛知県の基準地価・商業地・住宅地ともに、4年連続で上昇しています。商業地での変動率は、直近では前年比+3.6%など。 中日新聞+3朝日新聞+3中日新聞+3
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名古屋市内16区すべてで住宅地・商業地ともに地価が上昇している区が多く、特に 千種区・熱田区・中村区などで上昇が顕著。
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駅近・交通利便性の高い地区や、再開発の進んでいる中心部・準中心部では、商業地価の上昇率が高いものが多数。具体例として、千種駅近く、久屋大通、池下、栄、金山などが名があがっています。
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ただし、中心部では「割高感」が出始めてきており、上昇の勢いが落ちついてきたり、上昇率が周辺部に比べて伸びが縮小してきている地点もあります。
飲食店舗賃料との関係・傾向
地価が上がると、テナントビルオーナーや物件オーナーが持つ土地や建物の価値・コストが上がるので、その影響は賃料にも現れやすいです。名古屋では以下のような傾向があります:
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テナント家賃(飲食店テナントなど)は、コロナ禍前に比べて上昇してきている、という声があります。特に1階の路面店舗など、通行量・視認性が良い立地のものは上がり方が大きい。
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飲食店物件の駅別賃料相場ランキングを見ると、名古屋駅周辺、栄、金山などの主要駅近くの物件の賃料が高く、登録物件の中で高い坪単価のものが多いというデータも出ています。店舗の募集物件における「50坪以下」のような小型店舗でも、名古屋駅・栄のような中心繁華街では賃料の水準が高くなってきており、広告募集時点での坪単価が上昇傾向にあるという報告があります。
賃料上昇だけではない、抑えるべきポイント・差異
ただし、「地価上昇=どこでも一律に賃料がガンガン上がる」というわけではなく、以下のような条件で差が出ています:
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立地のクラス
駅近/商業中心地/繁華街/視認性の良い路面店 vs 住宅街内・裏道などでは大きく賃料が違います。視認性・集客見込みが高い立地ほど、地価上昇の影響を強く受けやすい。
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建物・状態・階数
1階の路面、角地、向き・高さ・看板の有無などがプラス要因。裏路地2階3階などは割安のことが多い。
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用途制限・施設機能・接道状況
飲食可かどうか、臭気・騒音対応の設備が整っているか、厨房排煙経路など要件を満たしているか、インフラ整備が遅れていないかなどでコスト負担が変わります。その分、賃料+条件で変動。
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供給・需要バランス
飲食店需要の回復(コロナ後の戻り)、観光・訪日客数、周辺のオフィス・マンションの供給、来客アクセスの良さなどが賃料を支える要因。逆に需要が低い地域や人通り・アクセスが悪いところは価格上昇が緩やか、あるいは賃料が伸びない可能性。
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契約条件・オーナーの意向
賃貸借契約の期間、更新時の改定、敷金・礼金・共益費・設備負担などで全体コストは異なります。家賃自体が上がっても、契約形態で交渉余地あり。
結論:名古屋市で飲食店を借りる際、「家賃は上がっているか?」
はい、全体として「上がっている」と言えます。特に駅近・人通りの多い中心繁華街、路面1階の視認性の良い店などでは、地価上昇の波をそのまま家賃に反映するケースが多いです。
ただし、物件の種類・立地・状態によって上がり方はまちまちで、中心部では“割高感から若干伸びが緩む”動きも見られています。周辺部や準中心エリアでは今後さらに上昇する余地がある、というのが現状の見方です。
栄/名駅/金山あたりで、最近見られるテナント(特に飲食可含めた店舗やオフィス兼用など)の賃料相場と、注意点をエリア別に整理してみます。あくまで「参考値」なので、立地条件や築年・階数・視認性・造作の有無などで変動が大きい点、ご承知おきください。
相場データ:オフィス・店舗の坪単価などから推測できるレンジ
以下、オフィス・店舗(飲食可能かどうかは物件による)が近しい用途として使える賃料のデータをまず整理します。
エリア | 坪単価(オフィス系/店舗兼用)等の目安 |
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栄 | 1坪あたり 11,000円〜16,000円 程度。立地が良く駅近・視認性良いものだとそれ以上になることも。 |
名駅(名古屋駅周辺) | オフィス系だと坪単価で 20,000円前後〜25,000円超 の案件も。店舗としても、この辺りの視認性が高く人通りがある立地だと相当高くなる。 |
金山 | 比較的栄・名駅より抑えめ。ただし駅近・商業施設近辺・1階路面などだと坪単価で 12,000〜15,000円 程度。少し条件が落ちるところではこれより下。 |
実例から見る店舗系賃料(飲食可・重飲食可物件など)
いくつか現実の募集物件を参考にすると、飲食店を出す際のコストイメージが掴めます。
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金山駅 徒歩3〜5分、441.32㎡(約133.5坪)の1階・重飲食可物件:賃料 約1,468,493円/月、坪単価で約 11,000円/坪。
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金山駅 徒歩6分、49.77m²(約15坪)の1階店舗:賃料 247,500円前後。坪単価約 16,500円弱/坪。ただし「飲食不可」の条件あり。
これらから分かるのは、大きな面積になるほど坪単価は下がる傾向があるが、それでも駅近・1階・人通り・重飲食可という条件がつくとかなりコストがかかるということです。
栄/名駅/金山で飲食店舗を借りるなら「予算レンジ」の想定
飲食店を出す立場で、「このくらいはかかるだろう」という予算レンジをエリア別に予測してみます(駅近・視認性良い路面店/1階/重飲食可想定)。
エリア | 小規模店舗(10〜20坪) | 中規模(30〜50坪) | 大型(100坪前後) |
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栄 | 15〜30万円/月 ~(坪単価15,000〜20,000円水準) | 50〜100万円台 ~(坪単価15,000〜25,000円) | 150万円以上~(条件次第でさらに上) |
名駅 | 20〜40万円〜 ~(視認性が非常に良ければもっと上) | 70〜150万円台 ~ | 廉価な物件ででも150万円~300万円、もっと大きければ更に上 |
金山 | 10〜25万円程度 ~ | 40〜80万円台 ~ | 100万円以上も可、ただし路面かどうか・重飲食可かどうかで幅大きい |
この表は「理想条件(駅徒歩数分・前面通行量・重飲食可など)」を想定したレンジであって、裏通り・2階以上・視認性が低いところならかなり下がります。
変動要因と最近のトレンド
飲食店舗の賃料がどう動いてきているか/今後動きそうかという点でのポイントも整理します。
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駅近・ターミナル駅の価値
名駅・栄など交通の要所、乗降客数が多い駅近の立地は根強く需要があり、地価上昇・再開発・複合施設開発などで「ブランド力」がさらに上がってきています。そういうところでは賃料が上昇している。
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重飲食可・排煙・厨房設備対応などの条件のコスト増
飲食店、特に重飲食(焼肉・鉄板焼き・フライ等油煙・臭気・騒音などが強い業態)を可とする物件では、設備・排煙経路・吸排気設備・防音設備の条件が厳しくなるため、建築・改装コスト+賃料もそれらを勘案した上で高めに設定されることが多い。
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空き物件の希少性
特に名駅・栄・金山の駅近中心部で空き店舗が少なめで、良い物件が出ても条件が合うものは早く埋まるため、借り手の選択肢が限られている。選択肢の少なさが条件交渉力を弱め、賃料が上がる要因となる。
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再開発・地価上昇の波
都市の中心部・準中心部で再開発・商業施設の拡張が続いており、それに伴い周辺地価も上がってきているので、テナント賃料もそれに連動する形で上がっている。特に「人の流れ」が改良・増加するような都市インフラ整備・駅の出口整備・歩行者空間の改善などがある部分は上がりが顕著。
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景気・消費見通し
飲食需要・観光・オフィスワーカーの回復などが続くと見込まれていて、それに対して賃料上昇を見込む所有者が多い。逆に業態によっては家賃負担が重くて撤退や縮小するところもあり、借り手にとってはリスクがある。
総合的な見通し・アドバイス
栄・名駅・金山のエリアで飲食店を借りる(特に駅近・1階・重飲食可など好条件)なら、「過去より家賃は確実に上がってきている」というのが実感値としてもデータとしても正しいです。
もしあなたがこれらエリアで出店を検討されているなら、準備すべきこと、交渉・選定時に重視すべき点は次のとおり:
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希望坪数を明確にする(10坪・20坪・50坪など)。坪数が小さいと坪単価が高くなることが多いが、固定コストもかかる。逆に大きすぎると初期投資・維持費が膨らむ。
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「前面道路」「通行量」「視認性」「看板が出せるか/広告露出の可能性」などを細かく見て、立地の良さで差が出る部分を見極める。ここで差をしっかり取れると収益にも関係する。
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内装・造作あり/居抜き/スケルトンのどちらか、重飲食可否、排煙・騒音対策の必要性などで改装コストが大きく変わるため、それらを含めたトータルコストで比較する。
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将来の契約更新時・賃料改定・敷金・保証金・共益費などの条件を確認。初期の「安く見える物件」でも、更新で賃料がかなり跳ねることがある。
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借り手として、物件が出てきたらスピードと交渉力を持って動く。好条件物件はすぐ埋まることが多いため、情報収集ネットワークを持っておくこと。
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