
まず居抜き売却とは、飲食店の 内装・厨房設備・什器などをそのまま残した状態で店舗を譲渡する売り方です。売主にとっては撤去コストや原状回復コストを抑えられ、買主にとっては開業準備の時間とコストが少なくて済むのが特徴です。名古屋市でも近年居抜きで売ることが主流です。
原状回復コスト・撤去コストの削減
売却後に壁や床をスケルトンに戻す「原状回復義務」があるケースが多いですが、居抜きであればその工事を省けたり軽く済ませたりできます。
設備・造作に価値があればそれを評価できる
厨房機器、什器、内装がしっかりしていれば、それらを譲渡対象として価格に反映できるため、単に「退去するだけ」の場合よりも手元に残る金額が多くなる可能性があります。
売却スピードが早められる
改装など大掛かりな準備をしなくてよいため、買主を見つけて引き渡すまでの期間を短くできるケースが多いです。
買い手にとって魅力的であるため、交渉がしやすい
初期投資を抑えて開業したい人、または「すぐ営業開始したい」人には居抜き物件は非常に魅力的です。こういった買い手を引き込みやすくなります。
資産としての造作等を無駄にせず次に活かせる
使えるものをそのまま評価対象にできるため、設備を捨てる・廃棄するよりも「価値を次に引き継ぐ」形になります。
設備・内装の老朽化・状態が悪いと価値が下がる
残っている設備や内装が古かったり故障が多かったりすると、それを修繕する必要があるとして買主から値引きを要求されたり、買い手自体が敬遠することもあります。
買い手が限定される可能性
形態(業態)を変えたい買い手にとっては、既存のレイアウト・厨房仕様・什器が使いにくい場合があるため、買い手の幅が狭くなりがちです。
造作譲渡・賃貸借契約の条件の複雑さ
設備の権利(所有かリースか)、造作譲渡料、引き渡しのタイミング、原状回復義務の残存・契約上の取り決めなど、細かい契約上の取り決めが多数あります。これが曖昧だと売却後トラブルになることがあります。
税務処理・譲渡所得の問題
設備や内装の譲渡が発生する分、譲渡所得税、消費税、固定資産税(該当するなら)など、税務上の負担や申告・処理が複雑になることがあります。
市場の競争・立地・賃料水準などで売れにくいこともある
人気エリアでも同じ条件・同じような居抜き物件が多数出ていれば、競争で有利な条件を必要とするため、価格設定が甘いと売れにくくなります。逆に立地が悪い・アクセスが悪い・周辺環境が弱いと、居抜きでも買い手が付かないことがあります。
居抜き売却が比較的スムーズにいきやすいエリア、立地条件を以下に挙げます:
エリア/場所特性 | 特徴・理由 |
---|---|
名駅周辺 | 交通の便が抜群。ビジネス客、観光客など利用客が多いため、集客ポテンシャルが高い。ランチ需要・夜の客も見込める。 |
栄・錦付近 | 若者・飲み会用途の需要が強く、飲食・バー・ダイニング・居酒屋など、夜間需要が多い。雰囲気重視の業態も受けやすい。 |
金山駅周辺 | 名古屋市中区の中心とのアクセスが良く、駅近で利便性が高い。買い手の関心が比較的高い。 |
オフィス街・ビジネスエリア(伏見、丸の内など) | 平日ランチ・夕方以降の飲みニーズがあるため、立地が良ければ安定した集客が見込めます。 |
学生街近辺(鶴舞界隈など) | 若年層向けの低価格帯・カジュアル業態が受けやすい。週末や夜の集客が期待できる。 |
住宅街駅近 | 家族や地元住民の常連客を取りやすい。夜よりは昼・夕方~晩が主体。コスト感を重視する業態が望ましい。 |
以下の業種・条件は、居抜き売却で買い手が付きやすい・需要が高いものです。
業態/条件 | 強み・需要が高い理由 |
---|---|
居酒屋・大衆酒場 | 夜間需要があり、駅近・繁華街で集客が見込めるため、居抜き設備(カウンター・什器・厨房)を活かせやすい。 |
ラーメン・中華・焼き鳥など単価中~低の飲食 | 初期投資を抑えたい人にとって魅力。厨房設備の使いまわせる業態が多い。 |
カフェ・軽飲食(テイクアウト含む) | 内装や雰囲気が残っていれば引き継ぎやすく、新しいデザイン要素を加えるだけで済むケースも多い。若い起業家の需要あり。 |
バー・ダイニングバー | 内装・照明・音響など雰囲気重視な業態は、既存の造作価値が高いと評価されやすい。 |
和食・寿司など比較的高級業態 | ただし、設備・内装・什器の質が高く、雰囲気・個室などの完成度があるところは強いです。ただし買い手が限られることもあり。 |
また、以下の条件が揃っていると売れやすさが上がります:
駅徒歩圏内(できれば5〜10分以内)
通行量・人通りが多い通り沿い、交差点近くなどの視認性の高い場所
周辺に競合が少ないか、あるいは差別化可能
設備・什器の状態が良い、メンテナンスがされている
設備・什器が汎用性のあるもの(業態を変えても使いやすい形)であること
合わせて、売りにくいケース・リスク要素も見ておきましょう。
アクセスが悪い、駅から遠い・駐車場がない・目立たない裏通りなど
店舗が古く、設備が壊れがち・更新が必要なものが多い
業態に特化されすぎていて汎用性が低い(例:高温の焼き炉が必須とか、ガス・排気設備が非常に特殊)
賃料・固定費が高すぎる物件(立地が良くても家賃が売上を圧迫するようなところ)
近隣に競合多数・飽和状態の業態(居酒屋・バーなどは飽和しやすい)
地域の規制・条例がハード(騒音・匂い・深夜営業・駐車場規制等)
売れやすいかどうかだけでなく、価格にも大きく影響する要素です:
立地条件(駅近・繁華街・通行量・視認性)
設備・什器の質・状態(新しさ・汎用性・メンテナンス状況)
店舗の広さ・席数・構造(1階か2階か・専用入口の有無など)
契約条件(賃貸借契約の残存期間・賃料・保証金・敷金礼金・造作譲渡料の設定の自由度)
周辺環境・市場の需給バランス(そのエリアで居抜き物件が少ない/需要が高いかなど)
名古屋で居抜き売却を成功させるためには、以下のような戦略が有効です:
まずは専門の居抜き仲介業者に相談
居抜き売買に慣れており、買い手ネットワークを持っている業者なら、条件の見せ方や交渉がスムーズです。
設備・内装をできる限り整えておく
清掃・修繕・メンテナンスをして「引き渡し可能な状態」であることをアピールすることで買い手の信頼を得やすくなります。
造作譲渡料の明確な見積もりを用意する
造作物のリストアップ、写真での状態記録を用意し、どこまで譲渡するのか・如何なる条件かを明文化しておく。これが交渉の際のトラブル防止になります。
価格設定は市場調査が鍵
近隣の類似居抜き物件の譲渡実績を調べ、自分の条件と比較して妥当な価格を出す。過度に高くすると売れにくくなる。多少価格を柔軟にできる余地を残しておくとよい。
ターゲット買い手を想定して売却活動を行う
どんな業態への譲渡が可能か、どのような人が買い手になりやすいかを想定して、宣伝・マーケティングを行う。飲食経験者、居抜き希望者、フランチャイズ等。
契約上・法的な確認をきちんと
賃貸契約の条件、造作所有権・リース品の扱い、原状回復義務、設備保証・引き渡し後の不具合責任などを明文化しておく。必要なら専門家(弁護士・税理士)を入れる。
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