飲食店の居抜き売却に関して注意すべき点は、以下のような点が挙げられます。居抜き物件は前の店舗の設備や内装をそのまま使用できるため、コスト削減やスピードアップには有利ですが、いくつかの落とし穴も存在します。
1. 設備の状態確認
居抜き物件は、前の店舗が使用していた設備をそのまま引き継ぐことが一般的です。したがって、設備が古くなっていたり、故障していたりする場合もあります。特に厨房機器や空調設備の状態は重要です。購入前に必ず専門家にチェックしてもらい、修理や交換が必要な場合はその費用を考慮しましょう。
2. 契約内容の確認
居抜き物件の場合、賃貸契約がそのまま引き継がれることが多いです。このため、賃貸契約内容を確認し、賃料や契約期間、更新条件などを事前にしっかりと把握しておくことが必要です。契約内容に不明点がある場合は、不動産業者や弁護士に相談することをおすすめします。
3. 内装の確認
既存の内装やデザインが自分の業態に合わない場合、内装の改装が必要になることがあります。その際、リフォームの費用や工期を予算に組み込んでおくことが重要です。また、内装の変更ができるかどうか、賃貸契約に制約がないかも確認しましょう。
4. 営業許可証や法的な問題
既存の飲食店が営業していた場所でも、業態やメニュー変更に伴い、新たに営業許可を取得する必要がある場合があります。保健所への届け出や消防法、衛生基準などの法的要件を確認し、違法営業になるリスクを避けましょう。
5. 周辺環境の確認
居抜き物件を選ぶ際には、周辺の客層や競合状況も確認することが重要です。商業エリアの変化や人口動態を調査し、店舗の立地が今後も集客を見込める場所であるかどうかを確認しましょう。
6. 前の店舗の業績や問題点の把握
前の店舗が閉店した理由を知ることが重要です。売上不振や経営問題が原因であれば、同じ問題が再発しないように対策を考える必要があります。売却者から過去の営業成績やトラブルの有無について詳細に情報をもらいましょう。
7. 引き継ぎのスムーズさ
営業中の店舗を引き継ぐ場合、前のオーナーやスタッフからの引き継ぎがスムーズに行われるかを確認しておきましょう。レシピや仕入れ先、仕入れ方法、営業のコツなど、必要な情報が十分に提供されるかどうかが成功のカギを握ります。
8. 金銭面の検討
居抜き売却の価格が妥当かどうか、設備や内装、立地を含めた総合的なコストを考慮し、過剰な費用を支払わないように注意します。また、物件購入後の運営にかかるランニングコスト（光熱費、賃料、スタッフ給与など）も計算し、収支計画をしっかり立てましょう。
これらの点をしっかりと確認したうえで、居抜き売却に踏み切ると良いでしょう。
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